ご挨拶

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当会は1954年(昭和29年)に日本初の監査役団体として誕生して以降、今日に至るまで、監査役等(監査役、取締役監査等委員、取締役監査委員、監事)の広く豊かな識見の涵養を図る研鑽と交流の場として、現職者だけでなく実務経験豊富な退任者もメンバーとして、活発な活動を行ってまいりました。

2015年(平成27年)に施行された改正会社法、適用が開始されたコーポレートガバナンス・コードによって、企業のガバナンス改革は新たな一歩を踏み出しましたが、会計不正や品質不正、労働法違反等の不祥事は先進的なガバナンス体制を採っていると言われている会社においても続発しています。

株主を始めとするステークホルダーの利益を永続的に確保することを使命とする監査役等の役割は、如何なる機関設計の下であっても、益々重要になっていると考えなければなりません。
そのような役割を全うするために、監査役等は企業の実態を直視する中で、監査機能を一層強化していく必要があります。しかしながら多くの監査役等は、就任するまで監査の実務経験を持っておらず、何をどのようにしたら良いのか途方に暮れるのが現実です。

当会は、監査役等への就任初年度から任務を完遂するための指針をご提供すべく、当会所属の経験豊富な実務家が著述・編纂した「最新 監査役の実務マニュアル」を新日本法規出版(株)から刊行するとともに、経験の浅い方々が職務の初歩を学び、ベテランの監査実務の視点を聴く機会として「監査基礎講座」、「会計基礎講座」を開講しており、実践的な初任者研修であるとご好評をいただいております。
また、皆さまの職務遂行の支援のため「取締役職務執行確認書」、「監査役職務確認書」、「企業集団内部統制に関する監査役職務確認書」を毎年見直して公開しており、監査実務のチェックシートとして多くの皆さまにご活用いただいています。
更に「監査等委員(会)職務確認書」についても編纂を進めています。

当会所属メンバーによる勉強会も活発であり、時宜に合ったテーマについて議論を深掘りする相互啓発の「監査実務研究会」、特定テーマを小グループで検討し、その成果を全員で共有する「スタディグループ分科会」、当会の専門委員会の検討成果の掘り下げや外部講師との活発な議論を目指す 大学のゼミに似た「監査技術ゼミ(旧称・独立委員会セミナー)」に加え、非上場オーナー企業の監査役の在り方に関する検討会等 各人の置かれた環境や問題意識を踏まえた自主勉強会や情報交換会も毎月、新たな参加者を迎え入れて活発に行われています。
このような所属員による相互啓発だけでなく、監査職務に通暁した有力な大学教授、弁護士、会計士等を講師に、新たな視点を涵養する「監査セミナー」も毎月開講しております。

また、視野を広げ、豊かな人間性を更に高める機会として、幅広い分野でご活躍中の学者、評論家、芸術家等を講師に招いた「講演会」、特徴ある企業の見学を主体として新たな監査の視点を切り拓く「研修見学会」も月例で開催しています。

加えて、写真、絵画、コーラス、俳句、将棋、カラオケ、エッセイ、ウォーキング、楽器演奏、江戸文化等の多様な領域で、生涯学習部会や同好会による文芸サークル活動があり、参加者の多彩な趣味や知的好奇心を充たしています。

当会は、今後もこれらのユニークな研鑽・交流の活動を強化・充実させ、個々の会社において孤高を守り抜かなければならい監査役等のエネルギー補給と交流の場・“母港”として、皆さまにご満足いただける運営に努めてまいりますので、一層のご支援・ご協力をお願い致します。

また、当会未入会の方々には、この機に是非ご加入をご検討いただきたく、宜しくお願い申し上げます。

一般社団法人 監査懇話会
会長  菅野 重雄